士林区にある花卉試験センターは、陽明山の中腹に隠れています。1949年に設立された試験センターは、最初は果物の木を植えるために設立された「陽明山柑橘示範場」でした。しかし、花苗やほかの樹木を植える気候条件に適したため、その後カメリアやツツジなどの花卉栽培を主にするようになりました。1970年代に台北市政府に移管され、現在は市民の日常の憩いや植物知識を学ぶ場所となっています。
敷地約4ヘクタール、植物園の半分の大きさの花卉試験センターには、専門的な植物試験場のほか、豊富な花卉品種を展示する庭園があります。園内は、カメリア、ツツジ、ハーブ植物、カエデ、桜、温室など、いくつかのエリアに分かれています。春には桜、夏には蓮、秋にはカエデ、冬には梅を楽しむことができます。試験センター内には温室もあり、多くのシダ植物や多肉植物が栽培されています。訪れる人々は、周囲の植物の緑に囲まれながら、自然と親密に接する体験ができ、いつ訪れても異なる花卉が咲き誇り、新鮮な感覚を楽しむことができます。
試験センターでは、定期的に様々なフラワー手作りコースの「緑の教室」を開催しており、ガーデニングに興味のある市民がたくさん参加します。基礎的な植栽技術から高度な植物の手入れまでをカバーするコースで、多くの人々が週末の時間を利用して参加し、心身をリラックスさせ、植物との心地よい時間を楽しみます。花の展示以外、試験センター周辺の自然風景も見逃せません。園内の小道を散策すると、緑豊かな森林と静かな池が目に入り、都市の喧騒から離れて、多くの人々の休日にリラックスできる場所となっています。